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幾千の舟の涯てで

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『幾千の舟の涯てで』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約408字

「もう、私が嫁ぐわ!」

その言葉を口にした瞬間、小嶺乙音(こみね おとね)はふっと肩の荷が下りた。

耳元で両親の嬉しげな声が響く。「乙音、分かってくれて良かった。確かに……彼はまだ目を覚ましてないけど、だが相手の家柄が良くて、もし回復したら一族を背負う立場なの。その時はあなたも……」

実の娘に植物状態の男との結婚を勧め、しかも得した顔をする両親なんて、世界中探しても他にいないだろう。彼女は自嘲気味に笑う。「心配しないで。決めたからには後悔しないわ。あなたたちのお気に入りの養女である小嶺美穂(こみね みほ)を代わりに嫁がせたりしないから」

「何を言うの。あなたが実の娘なのよ。ただ……美穂(みほ)を手放すのは忍びないし、それに知ってるでしょう?善次(よしつぐ)も青野(あおの)君も美穂に夢中なんだから。彼女を嫁がせるなんて無理な話よ」

「羽生家はもう式の準備を始めてる。乙音、荷物をまとめて、半月後には北都へ迎えが来るわ」

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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