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ガラスの靴を捨てて、走り出す

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『ガラスの靴を捨てて、走り出す』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約506字

意を決して、10年間ひそかに付き合ってきた、総資産数十億円ともいわれる恋人・清沢研に、お金を貸してほしいと頼みに行くことにした。

しかし、会議室へ足を踏み入れた途端、研は氷のように冷たい視線をこちらへ向け、容赦なく吐き捨てた。

「出ていけ。ここは、お前みたいな平社員が入っていい場所じゃない」

その場で、彼の右腕ともいえる女性秘書・恩田理沙に連れ出され、会議室の外で待つよう告げられた。

待ち続けること、8時間。

その重苦しい沈黙を破ったのは、母の死を知らせる病院からの電話だった。

そこでようやく、私の存在を思い出したのか。理沙に案内され、私は社長室へと通される。

「で?俺に何の用だ」

私の口元に乾いた自嘲の笑みが浮かぶ。

「……別に。少しだけ時間をもらって、別れを告げたかっただけ」

「私、10年間付き合ってきた彼と別れたばかりよ。それでも、本当に私と結婚するつもり?」

向かいの席に座る男は一瞬沈黙し、そして私・江崎心(えざき こころ)を真っすぐ見つめ、静かに言う。「心、俺は10年間、君を待ち続けた」

胸がぎゅっと締め付けられる。「分かった……7日後に結婚しよう」

話がまとまると、バッグを手にカフェを出て、新幹線の駅へ向かう。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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