
共に蝶となり、風と舞う
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『共に蝶となり、風と舞う』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約468字
高校三年の時、両親が亡くなり、私――佐鳥意知子(さとり いちこ)に残されたのはみすぼらしい家だけだった。
けれど私は、ごみ箱の中から一人の弟を拾った。
彼――菅原辰海(すがわら たつみ)はうちの学校で二年生の学年一位だった。
だが誰からも見下され、学校でいじめられても教師は見て見ぬふりをしていた。
なぜなら、たとえ他人に殴られなくても、酒に溺れた父親に毎日殴られ、気弱な母親は決して逆らおうとしなかったからだ。
私は必死に彼を家まで引きずって帰り、手当てをして、何日もかくまった。
やがて彼の母は殴り殺され、私は警察を呼び、彼の父親を捕まえさせた。
「ねえ、これからは一緒に住もう。私にはもう家族はいない。だから、姉さんって呼んで。私があなたの学費を出してあげる!」
彼は名門大学に進みたいと言った。私は学校を辞め、露店を出し、血を売り、日雇いの危険な仕事もした。
卒業後、彼は起業したいと言い、私は全ての貯金を差し出した。
そしてあの日、彼は輝く舞台の上で、若々しく美しい少女――小林庭子(こばやし ていこ)と並び、青年起業家のトロフィーを受け取った。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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