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港町に雪が再び降った

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『港町に雪が再び降った』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約463字

町で最も有名な天気予報アナだったが、私・田中圭子(たなか けいこ)の予報が一度も当たったことはなかった。

長い間そんな状態が続くうちに、それが町中の常識になっていた。

港町では、雨が降るか雪が降るかは、夫の白井哲夫(しらい てつお)の愛人が泣くか笑うかで決まるのだった。

一秒前までテレビで「大雪注意報です」と伝えていたのに、次の瞬間には曇り空が晴れ間に変わった。

直属の上司が皆の前で、皮肉たっぷりに言う。

「以前は局の看板アナだったのに、もう時代遅れなんじゃない?旦那さんが資金を出して人工的に天気を操作しているのに、君の予報に誰が耳を傾けるって言うの?」

隣にいた同僚が、容赦なく付け加えた。

「噂だとね、旦那さんの新しい愛人は寒がりなんだって。そしたら港町、半年も雪ひとつ降らないだろうな?圭子さん、減給で首が回らなくなるんじゃないかって心配だよ」

私は十数枚の減給通知を握りしめ、何も言えなかった。

家に帰ると、表情一つ変えず、それらを哲夫に投げつけた。

「自分の始末は自分で払いなさいよ。白井夫人なんて肩書き、欲しい人に譲ってあげる」

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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