
冷めたミルクティーで、彼を捨てる
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『冷めたミルクティーで、彼を捨てる』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約461字
「別れよう」
自分の声とは思えないほど、それは酷く冷たく、凪いでいた。
月のモノが重く、下腹部を締め付けるような痛みに耐えていた私のため、恋人の結城陸斗(ゆうき りくと)は「温かいものでも買ってくるよ」と部屋を出た。……はずだった。
しかし、彼が持ち帰ってきたミルクティーは、すっかり冷めきっていたのだ。
理由を問う私、須永紬希(すなが つむぎ)に対し、陸斗は悪びれもせずに言い放つ。
「途中で美紅に会ってさ。あいつも温かいのが飲みたいって言うから譲ったんだ。お前はぬるくても平気だろ?」
白川美紅(しらかわ みく)――彼が昔から甘やかしている女友達。
窓の外で十一月の木枯らしが吹く中、私ははっきりと悟ってしまった。
この3年間、陸斗が私と美紅を天秤にかけ、私を優先してくれたことなどただの一度もなかったのだと。
その事実を突きつけられた瞬間、私の中で張り詰めていた糸が、ぷつんと切れた。
「別れよう」
再びそう告げると、陸斗は呆れたように鼻で笑った。
「はいはい、またそれか。今度はどのSNSをブロックする気だよ?どうせすぐ機嫌を直すくせに」
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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