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99回、君を許した

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『99回、君を許した』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約443字

最初は、夜勤の彼が暗いのを怖がっているからと、僕との旅行を放り出し、その夜の飛行機で病院へ戻った。

2回目は、もう役所に入るところだった。彼が働きすぎで倒れたと知るや、彼女は僕を雪の中に丸一日置き去りにした。

それからも、僕が彼女と一緒にいるたびに、研修医はあれこれ理由をつけて、彼女を呼び出した。

とうとう僕は手を放すと決めた。彼女と幸せな結婚をする日を、もう待つのはやめよう。

ところが、僕の異動を知った彼女は、やがて取り乱し、僕にすがるようになった。

役所の入口の階段は、座り続けた僕の体温で熱を帯びていた。

何度目かもわからないまま、スマホの画面をつける。瀬戸夏帆(せと かほ)からの最後のメッセージは、3時間前のままだ。

【急患が入ったの。少しだけ待ってて】

少しと言われて待っていたら、何時間も過ぎていた。

見慣れた白いSUVがようやく現れた。思わず勢いよく立ち上がりかけて、そのまま動けなくなる。

助手席にいたのは宮坂悠真(みやさか ゆうま)。どこまでも僕たちにつきまとう、あの研修医だった。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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