
水無月の彼方へ
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『水無月の彼方へ』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約515字
路地裏に引きずり込まれ、無残な一晩を明かして帰宅した私を待っていたのは、目を血走らせた夫だった。彼は犯人を刺し、その報復として獄中で命を落とした。
弁護士である姉の如月澪(きさらぎ みお)は私の弁護を引き受けたが、車にはねられ植物状態になってしまった。
誰もが、2人は私に巻き込まれたのだと責め立てた。本当に死ぬべきだったのはお前だ、と。
私、如月紬(きさらぎ つむぎ)は仕事を解雇され、両親からは家を追い出された。
この5年、私は両足を折られ、食道の半分を失った。鼻からのチューブでしか命を繋げない体になっても、真相を暴くことだけは決して諦めなかった。
また新たな手がかりを得て、海を渡って調べに行こうとしたその日、母が仕方なさそうに私を引き止めた。
「紬、もう調べるのはやめなさい。陸くんは生きているわ。でもね、彼はもう澪と結婚したのよ」
私はその場に立ち尽くし、母は私の視線を避けた。
「5年前、私たちは彼の偽装死に協力したの。澪だって、植物状態なんかじゃなかった」
「2人は湊市(みなとし)で幸せに暮らしているわ。子供も産まれたのよ。昨日、私とお父さんに写真が送られてきたわ。だから、もう邪魔しないでちょうだい」
全身の震えが止まらなかった。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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