
未来より長い、あの日の記憶
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『未来より長い、あの日の記憶』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約441字
そして、かなり早く生まれてしまった子どもは、すぐさま病院の集中治療室へと搬送されたのだった。
しかし、この悲劇を引き起こした犯人は今、平然とした顔で被告席に座っている。
証拠は十分だった。河内泉(かわうち いずみ)が彩花に渡したジュースからは薬が検出されたうえに、監視カメラにも泉が薬を入れる姿がしっかり映っていた。
だが勝訴を目前にして、彩花が長年愛してきた夫が、彼自らの手で示談書にサインしてしまったのだ。
裁判官の声が響く。「被害者側から示談書が提出されたため、被告人はこれをもって釈放とする」
法廷が一瞬にして騒めいた。
彩花は傍聴席の最前列にいる松浦悠斗(まつうら ゆうと)の方へと勢いよく振り返った。
悠斗は端正なスーツに身を包み、表情は落ち着き払っていて、その全身からは長くトップに立ち続けてきた者だけが放つ威厳が滲み出ていた。
「悠斗!」
彩花は彼の名前を叫びながら駆け寄り、その腕を力一杯掴む。「なんで河内さんを許しちゃうのよ!あの女せいで私の子は大変な目に遭っていると言うのに!」
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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