
幽霊になって三年目
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『幽霊になって三年目』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約577字
でもある日、妹が私のスマホを勝手に使って哲也に電話をかけた。「哲也さん……お願い、お姉ちゃんを連れ戻してよ……お姉ちゃんが死んで3年になるけど、私、本当に会いたいの」
てっきり哲也は、もう私のことなんて気にもしないと思っていた。なのにまさか、彼は狂ったように取り乱すなんて……
私の名前は伊藤柚(いとう ゆず)。死んで、もう3年になる。
今この瞬間も、妹の伊藤明里(いとう あかり)はお酒をあおり続けている。たった一人でべろべろに酔っぱらって、まるでアル中の人みたいだ。
私が死んでからの3年間、明里はずっとこんな毎日を送ってきた。
私たち姉妹は、二人で支え合って生きてきた。でも明里が大学2年生のとき、私は事故に遭って死んでしまった。
それ以来、私は幽霊になって、ずっと明里のそばを漂っている。
明里は真面目で成績も良かったから、きっと明るい未来が待っている。私はそう信じていたのに。
だから私は、高校を卒業してすぐに必死で働いた。たった一人の妹を大学に行かせてあげたかったから。
明里もそんな私の気持ちをわかってくれていた。学費を稼ぐのが大変だって知ってたから、一生懸命勉強して奨学金をもらって、バイトも頑張ってくれたんだ。
努力は必ず報われる。そう信じていた。私たち姉妹には、絶対に輝かしい未来が待っているはずだった。
でも、3年前のあの事故が、すべてを壊してしまった。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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