
上場の鐘が鳴った日、彼を愛さなくなった
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『上場の鐘が鳴った日、彼を愛さなくなった』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約396字
街角で小さな商売をしていたあの頃から、投資業界の風雲児と呼ばれるまで、深川綾人(ふかがわ あやと)は丸10年をかけて、ここまで這い上がってきた。
その10年間、私、荒木麻理子(あらき まりこ)はずっと彼の傍らで過ごしてきた。
どん底だったあの年、私はプライドをかなぐり捨てて、たった500円の食費を借りるためだけに、浮気をした父の前に膝をついた。
辛そうに私を見つめる綾人に対し、私はそれでもこう言った。
「会社がナスダックに上場する時は、私も連れて行ってね」
彼は頷いてくれた。
やがて会社は飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し、私はもう一度その約束を口にした。
彼は顔も上げずに答えた。
「今は忙しいんだ。また今度な」
だから私も、それきり何も言わなくなった。
そんなある日、おすすめに流れてきたショート動画で、綾人の会社が上場を果たしたことを知った。
華やかな上場セレモニー。沸き起こる拍手。壇上で堂々と挨拶する綾人。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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