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銀河を越えたら、愛はもう戻らない

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『銀河を越えたら、愛はもう戻らない』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約553字

そして夫も彼女を裏切らず、結婚後は互いを尊重し合い、穏やかで甘やかな日々を過ごしてきた。

しかし半月前。警察勤めの親友から、夫の浮気現場を捉えた写真が、送られてきた。

「黒崎教授、半月後の火星研究計画に参加することを確認されますか」

黒崎蛍(くろさき ほたる)は一瞬の迷いもなく答えた。「ええ、参加します」

「分かりました。研究の機密性のため、半月後にご主人の加瀬圭太さんへは、あなたが氷河島旅行中に不慮の事故で亡くなり、遺体は発見されなかったとお伝えします。それによって、あなたの失踪に一切の矛盾が生じないようにします。他にご希望はありますか」

蛍はかすれた声で言った。「ありません。ありがとうございます」

電話を切った彼女は窓の外に視線を向けた。外の大型スクリーンには、三年前に加瀬圭太(かせ けいた)が彼女のために用意したプロポーズ映像が、今も繰り返し流れている。

男はカメラを見つめ、やさしい眼差しで微笑んでいた。「蛍、俺と結婚してくれるか」

カメラの外からは、恥じらいと幸せの入り混じった声が返る。「はい……」

思えば滑稽な話だ。プロポーズされた当事者である自分は映像に一切映っておらず、最初から最後まで、そこにいるのは圭太だけだった。

蛍は視線を戻し、カップの中のラテアートの渦を見つめながら、静かに涙をこぼした。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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