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裏切りの婚約者が絶望するまで

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『裏切りの婚約者が絶望するまで』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約544字

出所してから3年が経った頃、俺、北原永真(きたはら とうま)は地下闘技場で桐生雪菜(きりゅう ゆきな)に力任せに引きずり出された。

彼女は血走った目で俺を睨みつけ、顔面に思い切り拳を叩き込んできた。

「永真、家に帰らないばかりか、自分をこんなボロボロにして……一体何のつもりなの!?」

俺は口元の血を拭い、あっけらかんと笑ってみせた。

「桐生社長、一発200万円だ。まだ気が済まないなら続けてもいい。ちょうど今年の家賃分になるからな」

彼女の拳は怒りで小刻みに震えていたが、その声は少し柔らかくなった。

「一緒に家に帰って……佑樹に謝って。彼は優しいから、あなたが彼を中傷したことなんて、もうとっくに気にしていないわ」

俺の体中に刻まれた無数の傷跡を見つめる雪菜の瞳に、複雑な色がよぎる。

「今の血まみれな姿を見てよ。野良犬と何が違うの?」

俺はビクッと体を震わせ、そのまま背を向けて立ち去ろうとした。

雪菜は知らないのだ。この血に塗れた姿こそが、俺が刑務所で唯一身につけた生きる術だということを。

「忘れないで、私はまだあなたの婚約者なのよ!」

俺の足がピタリと止まった。

忘れられるわけがない。

3年前の婚約の夜、俺は北原佑樹(きたはら ゆうき)に薬を盛られて闇市のオークションに出品され、値札をつけられたのだ。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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