
浴室のガラスに手形
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『浴室のガラスに手形』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約539字
浴室のガラス窓に残された手形。それが夫の裏切りを知るきっかけとなった。私はその女を見つけ出し、夫と共に相応しい罰を与えるつもりだ。
夕食後、私が浴室に入ろうとすると、ガラス窗に不思議な手形が付いていた。
誰かが入浴中、手に泡が付いたまま触れたのだろう。その跡は、なめらかなガラスに薄く白い痕跡を残していた。
明らかに女性の手形で、私のものではなかった。私の手の方が大きい。
私でもなければ、5歳の娘のものでもないはずだ。娘の手はまだ小さく、あんな高い位置には届かない。夫の一樹ならなおさらありえない。
誰が、どんな状況で、私の家の浴室を使ったのだろう?それも女性が......
余計な想像はしないようにと自分に言い聞かせたが、つい浴室を細かくチェックしてしまう。
特に変わった痕跡は見当たらなかったが、かすかに見慣れない香りが漂っていた。私が普段使っているボディソープとは違う香水の匂いのようだった。
それに、トイレのゴミ箱の袋が意外にも取り替えられていた。朝、家を出る時にはまだゴミが入っていたはずだ。一樹は普段から面倒くさがりで、自分からゴミを捨てたりしない。
風呂上がりに、一樹に浴室を誰かに貸したかどうか尋ねてみた。
ゲームに夢中な彼は顔も上げず、即座に答えた。「いいや、誰もいなかったよ」
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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