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愛は東から西へ

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『愛は東から西へ』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約533字

病室のテレビにはパリオリンピックの開会式が映っている。

東国のカップルが記者のインタビューを受けている。

「本日で一番嬉しかったことは何ですか?」

画面の男性が声を出そうとした時、病床の母が激しく咳込みながら画面を指さした。

「菜月(まきこ)、あの男性は修也にそっくりじゃない?」

驚いて振り返ると、画面には北都に出張中なはずの夫が映っている。

今がまさにパリのオリンピック会場で、隣にいる若い女性の手を握りながら笑顔を見せている。

「一番嬉しかったのは、愛する人と一緒にオリンピックを観戦できたことです」

あらあら、どうやら八年間も付き合っているこの婚約者の私が、彼の愛する人ではないらしい。

なら、結婚しなくてもいい。

結婚式当日、徳山修也(とくやま しゅうや)は嗚咽しながら、私の居場所を尋ねてきた。

「菜月、本当に悪かった。もう一度チャンスをくれないか?」

私は観客席で母と橋本優海(はしもと れん)の手を軽く取って、ゆっくりと告げた。

「私は最愛の人と一緒にオリンピックを見ているのよ」

母の重い病気の手術が迫る時、テレビで出張に行くと言った夫を見かけた。

彼はパリオリンピックの観客席に現れて、ある若い女性の手を握っている。

インタビューのカメラに向かって、満面の笑みを浮かべて言った。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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