
気づけば、愛も遅すぎた
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『気づけば、愛も遅すぎた』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約549字
柳本琴星(やなぎもと ことせ)にはうつ病があり、時には自殺騒ぎを起こすことさえあった。
そのたびに晴美は、自分の結婚式であっても、彼女に譲らざるを得なかった。
彼女はもう我慢の限界だった。婚約者も両親も、全部いらない!
これからは、自分のためだけに生きていく。
「木村先生、研学の交流視察の件ですが、参加させてください」
水村晴美(みずむら はるみ)は頭の飾りやイヤリングを苦労して外しながら、電話の向こうの木村先生の安堵した吐息を耳にした。
「晴美、参加してくれて本当にうれしいよ。でも本当にいいの?今回行ったら、もう京市には簡単に戻れない。確かにこの枠は貴重だけど、君は新婚でしょ?大丈夫なの?」
「お気遣いありがとうございます、木村先生。ちゃんと考えて決めました。半月後なら、大丈夫です。手続きもきちんと引き継ぎますので、そのとき合流しましょう」
電話を切ると、彼女は鏡の中の自分を見つめ、少し動揺していた。
ついさっきの結婚式でのことを思い出した。
「恒志!琴星さんが自害した!」
晴美に指輪をはめようとしていた米村恒志(よねむら ひさし)は手を止め、すぐに背を向けてステージから駆け下りた。
新婦のことを全く気にせず、彼は介添人のスマホを手に取り、必死に画面を見ていた。
一緒に立ち上がったのは晴美の両親もだった。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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