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死んだあと、法医学者である兄は私の遺体を繋ぎ合わせた第2話

この話は約1276字。当サイトでは第1〜3話を試し読みできます。

12歳のとき、私は兄と山登りに出かけた。

山肌はあまりに急で、さらに突然の豪雨に見舞われ、兄は足を滑らせて柵の外へ落ちてしまった。

私は咄嗟に右腕を伸ばし、兄の手を必死に掴んだ。

そのまま三時間、救助隊が駆けつけるまで支え続け、ようやく手を離したのだ。

その後、私たちは病院へ運ばれた。

兄はほとんど無傷だったが、私の右腕は二度と力を入れられないほどに損傷し、一生涯元には戻らなかった。

まさか兄が気づくのでは?

たとえ魂であっても、思わず息を殺し、胸が張り裂けそうなほど緊張した。

「被害者の右腕には古い骨折痕がある。痕跡から判断すると、子どもの頃に負った怪我。

この点を基準にすれば、被害者の範囲を絞り込めるはずだ」

兄の言葉に、胸の奥が締めつけられるように痛んだ。

気づいてほしくはないのに、いざそうなりそうになると、どうしようもなく悲しい。

あの怪我のあと、兄はひどく自分を責めた。

私のために身の回りの世話を焼き、細やかに気を配ってくれた。

「これからは俺が右腕になる」兄がそう言ってくれた。

だが今となっては、その記憶さえ消え去ってしまったかのようだった。

私は唇の端に苦い笑みを浮かべる。

一方で、山下警部は険しい顔で言った。「確かに重要な手がかりだ。

部下に伝えて注意させよう」

「頼む」兄はうなずき、再び組み上げられた遺体を調べ始めた。「現時点の状況から見て、被害者は女性。年齢は18から22歳の間だ」

兄の目には怒りと深い悲しみが滲んでいた。

「こんな若さで、こんな非道な目に遭うなんて!」

「必ず犯人を捕まえてみせる!」

山下警部は拳を振り下ろし、壁を強く叩いた。

周囲の刑事たちも皆、重苦しい面持ちでうつむいた。

「他に死者の身元を特定する方法は?」山下警部が問う。

兄は二秒ほど沈黙し、答えた。「今できるのはDNA鑑定か、頭蓋骨から生前の顔を復元することくらいだ。

ただ、頭蓋骨にも欠損がある。時間はかかるだろう」

「わかった」山下警部はため息を漏らす。「残りの組織がどこかに残っていないか、引き続き人員を探させる」

「必ず犯人を捕まえろ!」

兄の声は震え、拳を握りしめる手に力がこもった。

「被害者の下半身は激しく損壊している。少なくとも50回以上、レイプを受けている」

その言葉に、私は思わず身体を震わせた。

兄は細部まで見逃さない。

五十二回。

あの密売人たちは交代で私を押さえ込み、延々と繰り返した。

息が詰まるような悪臭と吐き気を催す行為で、私は全身を覆われていった。

必死にもがいても、どうにもならない。

逆にやつらは狂ったように叫んだ。「さすが法医学者の妹だ、他の女とは比べものにならねえ!」

「橋本栄太も妹で練習したんじゃねえのか?あの筋肉の記憶は、妹を触って覚えたんじゃないのか」

「とんでもない女だな、俺たち全員相手にしても平気とは!」

絶え間ない罵り言葉。

ついには、私はもう感覚が麻痺していた。

ただ目を閉じ、回数だけを数えていた。

「ああ」山下警部は重い吐息をついた。

そして何かを思い出したように顔色を変え、兄を見つめた。「栄太、これ、お前の母親の事件と同じじゃないか。復讐の可能性は?」

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