
月明かりはあなたの瞳に沈んでいく
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『月明かりはあなたの瞳に沈んでいく』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約453字
10年前、私は成瀬風馬を救うために失明した。
10年後、彼は愛人と私を同じ別荘に住まわせ、夜の前半は私を寝かしつけ、後半は愛人と密会していた。私の息子まで、こっそり彼女を「ママ」と呼んでいた。
彼らは知らない。私の目はもう見えていること、そして、ここから消えようと画策していることを。
「友里、交通事故を仕組んでくれない?死者は私でいい」
花岡凛音(はなおか りおん)は親友に電話をかけ、かすれた声でそう切り出した。
電話の向こうから、高橋友里(たかはし ゆり)の心配そうな声が聞こえた。「どうしたの?まさか風馬に何かされたの?」
凛音は顔を上げた。成瀬風馬(なるせ ふうま)の浮気を知ったあの瞬間、涙はもうすべて乾ききっていた。10年ぶりに感じる陽光を見つめながら、彼女は呟いた。「もう、ここから消えたいの。頼れるのは、あなただけなんだ」
友里は即答した。「半月後、うちの兄がちょうど隣町で契約の話があるの。そのとき、一緒に連れて行かせる」
「うん」
ちょうどそのとき、背後の寝室のドアが開いた。凛音は慌てて通話を切った。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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