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慰謝料が十億?私は一万円しか貰ってないけど

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『慰謝料が十億?私は一万円しか貰ってないけど』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約460字

妊娠3ヶ月の頃、夫の藤田裕翔(ふじた ゆうと)は「妊娠すると夫婦生活に影響が出るから」と言い、幼なじみでもある秘書・遠藤由梨(えんどう ゆり)を通して、私に1万円を渡し、中絶するよう迫った。

私は中絶を拒み、署名済みの離婚届を残し、裕翔の前から姿を消した。

それから5年。

裕翔と再会したのは、市立こども病院だった。

彼はその日、病院に60億円もの寄付をしたらしい。

一方私は、娘・奈々美(ななみ)の面倒を見ながら、病院の食堂で働いていた。

昼休み。

お腹を空かせた奈々美は、食べ残された唐揚げを見つけると、小さな手を伸ばした。

「奈々美!」

私は慌てて、その手を引き戻す。

「前も言ったでしょう。人が残したものは食べちゃだめだって」

奈々美はしょんぼりしながらも、目だけは唐揚げから離れない。

「でも、お皿に残ってるだけだよ。まだゴミ箱には入ってないもん。奈々美、食べられるよ」

胸の奥が、きゅっと痛んだ。

私は慌てて、朝残しておいた半分のパンを出し、奈々美に渡した。

その時、背後から聞き覚えのある声が落ちてきた。

「……あずさ?」

全身が強張った。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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