
彼は結婚から逃げたけど、私は何も感じられなかった
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『彼は結婚から逃げたけど、私は何も感じられなかった』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約557字
婚姻届を出して七年、私は英司と一緒に、当時叶えられなかった結婚式をやり直そうと準備していた。
その日、私は自分でデザインしたウェディングドレスを身にまとい、期待に満ちた目で彼のもとへ歩み寄った。
心を込めて準備したセリフを言い終わる間もなく、偶然の出来事に遮られた。
多くの招待客が驚く中、英司は身を投げ出すように、私の結婚式に再び倒れた女性に駆け寄った。
目を真っ赤にしながら慌てて叫んだ。
「早く救急車を呼んでくれ!」
式場を後にする前、彼は一度も振り返らなかった。
礼堂の鐘が七回鳴り響いた後、私は冷静にヴェールを引きちぎり、まだ退場していない招待客に向かって微笑んだ。
「ご覧のとおり、今日は私と英司の離婚式になります」
「皆さま、美味しい料理とお酒を楽しんでください。この場を無駄にしないように!」
英司は説明の電話すら一本もかけてこなかった。
翌日、私は彼の近況を初めてSNSのタイムラインで知った。
投稿時間は深夜3時。
添えられていたのは手をつないだ写真。
「俺の人生は駒のように進み続けた。それでも二度、君のために立ち止まった」
迷いなく「いいね」を押し、コメントを残した。
「お幸せに」
スマホを置いた瞬間、着信音が鳴り響く。画面には「夫」と表示されていた。
きっと私のコメントを見て、弁解するために電話をかけてきたのだと思った。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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