
幼なじみでいるのをやめたら、彼は死ぬほど後悔した
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『幼なじみでいるのをやめたら、彼は死ぬほど後悔した』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約587字
私、糸賀一花(いとが いちか)と静間理玖(しずま りく)は、物心ついた頃からずっと一緒に育った。
両家の親も、大学を卒業したら私たちは自然に付き合うものだと思っていた。
理玖も人前でためらうことなく、いつもこう言っていた。
「一花は怖がりだから、俺がいないとダメなんだよ」
私は、その言葉を十年以上ずっと信じていた。
大学に入って最初の学科の食事会。
同じ学科で美人だと評判の久留宮茉白(くるみや ましろ)が、飲み物を手に理玖の隣へ座り、笑いながら聞いた。
「幼なじみがいるって聞いたけど、恋人なの?」
周りに冷やかされ、私は頬が熱くなるのを感じながら、理玖がうなずくのを待った。
けれど、理玖は一瞬だけ間を置いた。
「違うよ。小さい頃から近所に住んでて、妹みたいなもんだ」
誰かが茉白を肘でつついた。
「ってことは、まだチャンスあるじゃん」
茉白は目を細めて笑った。
「じゃあ、これからよろしくね」
理玖は避ける様子もなく、笑って答えた。
「うん」
その瞬間、高校の体育祭の練習で日焼けしないようにと、理玖が夜遅くまで開いている店を探して日焼け止めを買ってきてくれたことを思い出した。
進路を決めたときには、私の手を握って「大学に行っても、ずっと一緒だから」と言ってくれたことも。
それでも、茉白が笑えば、私との十数年は「妹みたいなもの」のひと言で片づいてしまうらしい。
帰り道、追いかけてきた理玖は言い訳した。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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