
夫の後悔が届く頃、私は海を越えていた
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『夫の後悔が届く頃、私は海を越えていた』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約497字
1年の間に開かれた調停は3回。業界内では、千景がまだ宗介への思いを断ち切れず、わざと離婚を引き延ばしているのだと言われていた。
1回目の調停で、千景はブランドのオリジナルデザイン画と特許、著作権をすべて自分に帰属させ、2人で立ち上げたオーダーメイド店も全店舗譲り受けたいと主張した。デザインが会社の生命線だと知りながら、宗介は苦渋の末に譲歩し、店舗とデザイン関連の権利を半分ずつ渡すことに同意した。
2回目の調停では、2人で暮らしていたリバービューの高級マンションを受け取らないと言い出し、代わりに宗介名義の高額なオフィスビルを丸ごと要求した。弁護士からも無理のある条件だと諭されたが、宗介は辛抱強く話し合いに応じ、同等の価値を持つ資産との交換なら可能だと申し出た。
3回目の事前協議では、さらに条件を上乗せし、宗介がブランド経営から永久に退き、今後10年間ジュエリーデザイン業界に関わらないよう求めた。あまりにも法外な要求に、周囲は彼女が宗介を屈服させようとしているのだと呆れた。
それでも宗介は感情を荒らげず、会社の持株比率を整理する時間が欲しいと穏やかに伝え、最後まで譲歩する姿勢を崩さなかった。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
目次試し読み3話
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