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卒業写真から消された、私の七年の恋第2話

この話は約1260字。当サイトでは第1〜3話を試し読みできます。

智也と出会ったのは、16歳のときだった。

高校1年生だった。

智也は、校内でもよく知られている男子だった。

成績がよく、裕福な家庭に育ち、容姿も人目を引いた。

入学から2か月も経たないうちに、わざわざ遠回りして智也の教室まで見に来る女子がいたほどだった。

もともと、冬のバスケットボール大会までは、私と智也にほとんど接点はなかった。

着地した際に足をひねった智也は、何人もの生徒に付き添われて保健室へ運ばれた。

午後の最後の2コマ、智也は教室へ戻ってこなかった。

放課後、私は数学のプリントを持って保健室へ行った。

智也はベッドに寝転がり、スマホをいじっていた。

私が持っていたプリントを見るなり、露骨に顔をしかめた。

「わざわざ宿題を届けに来たのか?」

私はプリントを智也の脚のそばに置いた。

「明日、先生が回収するから」

その日、智也には薄情者だと言われた。

ところが翌日から、昼休みになると私の隣で昼食を取るようになった。

それから間もなく、私たちは付き合い始めた。

大学受験のとき、智也ならもっとレベルの高い大学を目指せる成績だった。

それでも最終的に、私と同じ大学を選んだ。

そのことを知った私は、一晩中泣いた。

智也は、何でもないことのように受け止めていた。

大学のレベルが多少下がっても構わない。これから先、機会はいくらでもある。

離れ離れにならなければ、それでいいと言った。

私たちは本当に離れなかった。

16歳から23歳まで、7年間ずっと一緒だった。

大学に入ってからは、二人の生活がほとんど重なっていた。

同じキャンパス。

同じ友人たち。

週末は一緒に出かけた。

夏休みや冬休みには、一緒に地元へ帰った。

大学3年になる頃には、智也は卒業後、汐見市へ行くことが決まっていた。

汐見市には父親が経営する会社があり、智也の就職先もすでに用意されていた。

私はもともと大学院へ進むつもりだった。

けれど志望校を、東都から汐見市にある大学へ変えた。

佐伯先生は二度、私に声をかけた。

私の成績なら、最初から志望先をそこまで狭める必要はないと言われた。

言われたことはもっともだと思った。それでも、志望校は変えなかった。

智也が遠距離恋愛を嫌っていたからだった。

私たちは7年間付き合っていた。遠距離は望んでいなかった。

当時の私は、卒業後は当然、汐見市へ行くものだと思っていた。

就職するにしても、大学院へ進むにしても、どちらにせよ私たちは同じ街にいるはずだった。

智也もそう思っていた。

卒業の半年前には、二人で暮らす部屋まで決めていた。

智也の勤務先から車で15分の場所にある、2LDKの部屋だった。

広いバルコニーもついていた。

正月休みに汐見市へ行った際、二人でわざわざ内見もした。

私はその部屋が気に入っていた。

バルコニーで何を育てようかと、そこまで考えていた。

契約時に支払った金額は、合わせて40万円だった。

二人で20万円ずつ出した。

卒業後から入居する予定だった。

契約書に記されていた名前は二つ。

柏木智也。

高瀬栞。

あのときは二人とも、この先、何かが変わるかもしれないとは考えもしなかった。

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