
凍てつく夜明けと、さよならの温度
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『凍てつく夜明けと、さよならの温度』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約515字
私、林原詩乃(はやしばら しの)の産後うつが完治したその日、車を運転していた内藤凌雅(ないとうりょうが)は突然口を開いた。
「実は、外にもう一つ家庭があるんだ」
不意打ちの一言に、頭の中がぐわんと鳴った。
凌雅は前を見たまま、ため息まじりに続けた。
「ここ数年、お前が産後うつで毎日死ぬだの生きるだのと騒ぐから、俺だって生き地獄だったんだよ。
もう治ったんだから、これからは本当の妻と子供のために時間を使いたい」
しばらく、私は声も出なかった。ようやく喉の奥から震える声を絞り出す。
「じゃあ……私とこの子は何なの?ただの偽物ってこと?」
凌雅はすぐには否定しなかった。やがて、悪びれもせず言い放つ。
「好きに思えばいい。どうせ子供のためにも、お前は俺のもとから離れられないだろ?」
私の体から、すーっと血の気が引いていった。
必死に治ったふりをしていただけの私は、一瞬にして元の深い闇へと引きずり戻された。
私、林原詩乃(はやしばら しの)の産後うつが完治したその日、車を運転していた内藤凌雅(ないとう りょうが)は突然口を開いた。
「実は、外にもう一つ家庭があるんだ」
不意打ちの一言に、頭の中がぐわんと鳴った。
凌雅は前を見たまま、ため息まじりに続けた。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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