
余命一か月、娘のために元夫へ戻った
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『余命一か月、娘のために元夫へ戻った』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約482字
二人目を妊娠して7か月目。私――高梨澄花(たかなし すみか)は、夫の榊原圭吾(さかきばら けいご)が幼なじみの倉田芹香(くらた せりか)と、リビングのソファで裸のまま絡み合っているところを目撃した。
早産を経て、私は迷わず離婚した。
日当たりの悪い古いワンルームを借り、飲食店で皿を洗いながら、娘の花音(かのん)を3歳まで育てた。
末期の胃がんだと告げられた日、圭吾はまた家の前で待ち伏せし、戻ってきてほしいと懇願した。
「理玖が、ママに会いたいって泣いてる。これだけ頼んでるんだ。もう一度、俺と一緒に暮らしてくれ」
余命はあと1か月。そう医師に告げられていた私は、すぐに荷物をまとめ、圭吾のもとへ戻った。
私が死んだあとも、花音が生きていけるようにしておかなければならなかったから。
再婚の手続きを終え、私は再び榊原家の屋敷に移り住んだ。
今度こそ、圭吾が望んでいた妻になった。彼が何をしようと、口を挟まない妻に。
芹香から電話がかかってきても、聞こえないふりをして席を外し、二人きりで話せるようにした。
息子の理玖(りく)がピアノの練習をさぼって遊びに出ても、見て見ぬふりをした。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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