
フィアンセの叔父と結婚した
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『フィアンセの叔父と結婚した』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約520字
今世、私はもう北原辰也(きたはら たつや)を選ばない。ハンドバッグから一枚の写真を取り出し、母に差し出した。
写真に写っていたのは、北原辰也の叔父であり、北原家の実権を握る男、北原拓海(きたはら たくみ)だった。
母は驚きを隠せない様子だった。何年も北原辰也を追いかけていた私を知っているからだ。
だが、母は知らなかった。前世の時、北原辰也と結婚した後、彼がほとんど家に帰ってこなかったことを。
仕事が忙しいのだと、私はそう思い込んでいた。誰かに聞かれるたびに、すべての責任を私自身に引き受けていた。
結婚20周年の記念日、彼が長年鍵をかけていた箱を、誤って壊してしまうまでは。
そこで初めて知ったのだ。彼が愛していたのは、最初からずっと、私の妹だったということを。
彼が家に帰らなかったのは、ただ私を見たくなかったから。
しかし、結婚式の当日、私が北原拓海に指輪を差し出した時。
北原辰也は、狂ったように取り乱した。
縁談の話が公になった翌日。
私は北原辰也(きたはら たつや)と出くわした。
彼の友人たちは私を見つけると、わざとらしく大声で、話をしていた北原辰也に呼びかけた。
「辰也、お前の可愛いフィアンセが来たぞ」
一瞬にして、すべての視線が私と彼に集中した。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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