
たった10回の約束
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『たった10回の約束』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約437字
私――小倉梨々香(おぐら りりか)は雲の城でいちばん有名な「尽くし系」だ。
風間朔(かざま さく)の後ろを追いかけること、丸10年。
いちばんひどいときなんて、彼に人前で「犬かよ」と罵られても、私は反射的に「ワンワン」と二度鳴いてみせた。
そして、ついに私は彼の隣に立つことができた。
最初は私なんて眼中になかった朔も、やがて呆れたように私を受け入れ、最後には私と結婚してくれた。
結婚式で私を見る朔の瞳には、小さな星が浮かんでいるようだった。
その夜、私は彼に無理やり指切りをさせた。
「梨々香は、10年間ずっと朔を追いかけてきた。だからこれからは――朔が梨々香を裏切っていいのも、10回まで。
10回使い切ったら、梨々香は絶対に、何の未練もなく朔のもとを去ること」
朔は笑いながら、私の小指に自分の小指を絡めた。
結婚して7年目、朔の初恋の相手――野原結奈(のはら ゆいな)が帰ってきた。
結奈が帰国したその日、朔は泥酔するまで酒を飲み、何度も何度も「結奈……」と彼女の名前を呼び続けている。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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