逆境を力に変えて第2話
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あの日、大内羽嵐と会った後、私は冷静さを取り戻すのに丸3日かかった。
その3日間、夫の新居聡利が私に優しく声をかけ、細やかに世話を焼いてくれるたびに、吐き気を感じるほど嫌悪感が募った。
そのせいで心の不快感が体調にまで影響を及ぼし、高熱を出して3日間寝込んでしまった。
普通なら、こんな体調不良はせいぜい1日で治るはずなのに、新居聡利が「献身的な夫」を演じ、まるで心のこもった看病を3日間も続けたせいで、抑え込んでいた嫌悪感が繰り返し胸の奥から込み上げてきたのだ。
その間、彼は私に隠れて5回電話を受け、顧客との契約がどうのこうのと理由をつけて外出したのも一度あった。
これまで私はこんなことに気を留めたことがなかったが、今回は注意深く観察してみたところ、そのすべてが大内羽嵐に関連していることが判明した。
何度も彼を問い詰めたい衝動に駆られたが、喉元まで出かかった言葉を必死で飲み込んだ。喧嘩は体に悪い。私が傷つくだけだ。私がすべきは、静かに奴らを追い詰めることだ。
3日後、高熱がようやく下がり、新居聡利は会社に出勤した。
彼はこの地方最大の国営企業に勤務している。私の父親、つまり彼の義父のおかげで、32歳にしてグループの課長クラスにまで昇進した。
まさに「若くして有望」だ!
田舎出身で何の後ろ盾もない青年が、地元高官の娘と結婚して順風満帆に出世する。まさか自分の能力が飛び抜けているからだとでも思っているのだろうか?
もし私や私の家族がいなければ、地元で足場を築くことすら困難だっただろう。ましてや私を裏切って不倫なんて、言語道断だ。
両親が当初彼を快く思わなかった理由を思い返し、私が彼を選んだ自分の頑なさを思うと、自分に一発お見舞いしたい気持ちになる。
しかし、この裏切りを両親に知られてはならない。
私一人が嫌な思いをすればいい。両親を巻き込んで不快な思いをさせるわけにはいかない。
だが、一人で戦うには限界がある。そこで私は悩んだ末に、親友の小林安衣に助けを求めることを決めた。事の顛末をすべて正直に話すことにしたのだ。
安衣は出張先から帰ってくると、家に立ち寄る間もなくスーツケースを引っ提げたまま私の家に駆け込んできた。
そして、「新居聡利と大内羽嵐を絶対に討伐してやる!」と息巻いた。
「それで、これからどうするつもり?」
安衣は、怒りと心配の入り混じった表情で私に尋ねた。
「とりあえず、子どもを堕ろすつもり」
私は、そう言いながら、まだ膨らんでいないお腹に手をやった。
「大内羽嵐の子どもを産ませといて、花音が堕ろすって?それ、どんな考えよ!こんな話、聞いたこともないわ!」
安衣は怒りに震えながら、小さな拳で私を軽く叩いてきた。
「じゃあ、そのクズのために子どもを産んで、一生彼と縛り付けられるわけ?それこそ最悪でしょ?」
私は眉をひそめ、彼女の手を握りながら言った。
私の言葉に筋が通り過ぎていたせいか、安衣はしばらく黙り込んで言った。
「普通、みんな仲直りを勧めるものだけど、私はどうしてもそんな気になれない。かといって、離婚を勧めるわけでもないけど......まあ、花音がやりたいこと、何でも応援するわ!」
そう言い終えると、私を抱きしめてくれた。
その瞬間、抑えていた悔しさ、不満、後悔が一気に溢れ出し、私は情けなくも泣いてしまった。
泣き疲れた後、私はようやく感情を落ち着け、大内羽嵐が私に会いに来た経緯や、自分の計画を安衣に話した。
安衣は話を聞き終えると、怒りから驚きへ、そして最後には感嘆へと表情を変え、親指を立てて言った。
「さすが花音、最高の頭と度胸を持ってるわね。想像しただけでスカッとするわ。この恥知らずども、覚悟しておきなさい!」
「じゃあ、まず大内羽嵐の住む場所を見つけて。私の家や聡利の会社から離れたところで、でも監視やすい範囲にしてほしい」
「任せて!私、家なら余るほどあるから、一つくらい適当に貸してあげるわ。その家なら、彼女が何をしていようと、例えば部屋に入るハエまで全部監視できるからね」
安衣は自信たっぷりに言い放った。
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