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私が不在の間、60歳の家政婦が息子と寝た第2話

この話は約1572字。当サイトでは第1〜3話を試し読みできます。

私は振り返り、床にひざまずいている村上さんに向かって口元をゆっくりと持ち上げた。

「義姉がそこまで言うなら、彼女の顔を立てて、今回は許してあげる」

村上の顔に喜びが広がり、慌てて頭を下げようとした。

「ただし……」私は一拍置いて続けた。「給料は減らす。月15万円にしてもらうから」

私は、この言葉を聞いた村上さんの顔が青ざめるだろうと思っていた。何しろ、家族全員が彼女の給料に頼って生活していると言っていたのだから。

しかも、さっきの大勢の人たちは決して少なくなかった。

首都で月15万円なんて、何の足しにもならない。

だが、彼女はまるで恩赦を受けたかのように、地面に頭を何度も打ち付け、まるで心の底から喜んでいるような様子だった。

私は深く考える暇もなく、隣にいた義姉の瑞華(みずか)が嬉しそうな表情を浮かべながら、ゆったりと立ち上がった。

「香織、あなたは本当に優しいのね!」

もう用事も済んだし、私はこれで失礼するわ。午後はちょっと約束があるの」

そう言って、彼女は隣に置いてあったエルメスのバッグを掴むと、わざとらしく村上の隣を通り過ぎながら一言付け加えた。

「村上さん、あなたは私がずっと使っていた人なんだから、もう二度とこんなことしちゃだめよ。ちゃんとお仕えするのよ?

うちの妹は優しいから、ちゃんと働けば給料も自然に上がるわ。

でも、次に同じことをしたら、さすがに私も口添えできないからね」

一度間違いを犯した村上さんは、それ以来おとなしくしていた。

毎日、料理と掃除を済ませると、自分の部屋に引きこもるようになった。

私が家にいる時はさらに慎ましく振る舞った。

だが、私はどうしても気が抜けなかった。村上が買い物に出かけた隙に、家中に監視カメラを設置させたのだ。

隅々まで仕掛けておいた。

リビングからトイレ、寝室に至るまで、徹底的に。

本当なら彼女をクビにするのが一番安全な方法だが、どうしても気になることがあった。

それは義姉の瑞華の不自然な行動だ。

私は仕事柄、常に疑い深い。ビジネスの世界では、狡猾な連中と渡り合ってきた。

少しでも怪しいと感じたら、骨の髄まで調べないと気が済まないのだ。

視カメラを設置した業者を笑顔で見送ったその時、スマホが鳴った。

息子からのメッセージだ。

数日後には大学受験を控えている彼は、今、個別指導の塾で勉強中だ。

昨日、「受験が終わったら一緒に海外へ行かないか?」と誘ったのだ。ちょうど私も仕事で行く予定だから、彼も気分転換に、ここ何日間の緊張した精神を解きほぐすことができると思って。

今、彼から返信が来た。

家で友達と卒業パーティを開く予定だから、私の誘いを断ったという内容だった。

私は少し笑って、再度返信はしなかった。

息子ももう大人だ。

いちいち母親が口を出すようなことではない。

カチッと音がした。

村上が大きな荷物を両手に提げて戻ってきたのだ。

彼女はリビングの中央に立つ私の姿を見て、一瞬びくっとした。

「お、お奥様……」

私は淡々と彼女に目を向け、スマホの画面を消した。

「明後日、私は海外へ出張に行くよ。志信(しのぶ)が友達を呼んで、卒業パーティーをするそうだ。

その日、少し豪華な料理を用意して。若い子が好きそうなデザートなんかもね。

あと、志信に……」と一旦言葉を止めたが、すぐに考え直した。「いや、何でもない」

まあいい、子供たちもやっと一日楽しむことになるんだし。

少しお酒くらい飲んだって構わない。

何しろ自分の家だし。

その言葉を聞いた村上はすぐにうなずき、目をぐるっと回して何かを考えた様子で、顔に微笑みを浮かべた。

「分かりました、お奥様!安心してください!」

彼女が自信満々な様子を見て、私はそれ以上言わずに、振り返って寝室に戻り、再びゆっくりと休む準備をした。

だが、その瞬間、彼女の顔に一瞬浮かんだ喜びと頬の赤みを、私は見逃してしまったのだ。

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