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父の最期に、あなたはいなかった

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『父の最期に、あなたはいなかった』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約528字

父が危篤だと聞き、私・酒井涼子(さかい りょうこ)は急いで300キロ先の実家へ車を飛ばした。途中、サービスエリアで一息ついていた時、何気なく開いたSNSの動画に目が留まった。

投稿者は、ある女性だった。

【免許を取ったばかりで初めての長距離運転。元カレが心配だからって、家に着くまで100キロも後ろを走ってくれてた】

動画では、白いコンパクトカーの後ろを、見慣れた黒いベンツがずっと走っている様子が映っていた。

そして、コメント欄のトップにはこんな書き込みがあり、あからさまな裏垢だった。

【元彼です。変な意味はありません。ただ心配だっただけです】

【彼女、気が弱いくせに無理をするタイプなので、何かあったらと思うと落ち着かなくて】

【深読みはしないでください。彼女をそっとしておいてもらえると助かります】

コメント欄は大盛り上がりだった。

【なんていい男なの!復縁してほしい!】

私は画面に映る黒いベンツを見つめた。そのナンバーは見間違えるはずがなかった。

それは、私の婚約者である杉本悠人(すぎもと ゆうと)の車だった。

今朝、彼は「どうしても手が離せない案件が入った」と言って、私と一緒に実家へ帰る予定をキャンセルした。

私が送った何十件ものメッセージは無視されたままだった。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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