恋の勝負、夜明けまで待てない
| 言語 | 日本語 |
|---|---|
| 試し読み | 第1〜3話(当サイト) |
| 掲載日 | |
| 読み方 | 横書き・縦書きを切り替え可 |
『恋の勝負、夜明けまで待てない』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。
冒頭試し読み第1話より・約504字
私、渡辺杏梨(わたなべ あんり)と桐谷旭(きりや あさひ)は、いつもバチバチに張り合っているカップルとして有名だった。
幼い頃から、私たちは何事においても競い合ってきた。
成績トップの座、奨学金、そしてディベート大会の優勝トロフィー。
恋愛でさえも、まるで勝敗を決めるゲームのようだった。
私はずっと、それが私たちなりの不器用な愛し方なのだと思っていた。
旭が私を打ち負かす「最も簡単な方法」を見つけるまでは。
彼はただ、自分のそばに別の女の子がいるのを私に見せつけるだけでよかった。
それだけで私は激しく動揺し、自ら歩み寄ってこう言ってしまうのだ。
「旭、私の負けだわ」
以前は、この手が面白いように効いた。
旭が友達との飲み会で、私の親友の肩を抱き寄せるまでは。
小林梓(こばやし あずさ)は旭のジャケットを羽織り、彼のすぐ隣に寄り添い、甘えるように愛らしく笑っていた。
周りの誰かが囃し立てるように聞いた。
「旭さん、この子誰っすか」
旭は気怠げに視線を上げ、私を見た。
その口調は面倒くさそうで、ひどく意地が悪かった。
「新しい彼女」
カラオケボックスは一瞬にして静まり返った。
誰もが、私がどんな反応をするのかと息を潜めて待っていた。
※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む
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