年下の弟に転生した彼に執着されて第2話
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秘書が車を停めたのは、一軒の店の前だった。
目を凝らして看板を見た瞬間、私の目が輝いた!
そこには「伯爵クラブ」と大きく書かれているではないか。
あの有名なナイトクラブ!?
前世では、大富豪の女性しか入れないと噂される豪華絢爛な浪費の殿堂――そして、今度は私の番だなんて!
そういえば、颯真の世界では、ちょっとでもイケメンを見たら「檻」に閉じ込められ、彼の異常な「折檻」を受けていた私......
だが、今はもう誰にも止められない!
私は車を降り、サングラスを外すと、目の前にある閉ざされたクラブの扉を見つめ、抑えきれない興奮を感じた。
昼間だから営業していない?そんなの関係ないわ!
何しろ今の私は、千億円を持つ女社長なのだから!
顎を軽く上げると、秘書はすぐに察して電話をかけ始めた。
5分も経たないうちに、クラブの扉が開いた。
ママさんが息を切らせながら迎えに来た。
「浅川社長がいらっしゃるなんて、事前に教えていただければ!」
私は唇をわずかに弧を描かせた。
「気にしないで。店にいるイケメンのモデルを全部呼んできて」
そして、黒いカードをママに手渡し、これまでで一番豪華な声で言った。
「一人残らずね!」
カードを受け取ったママさんは、喜びに満ちた顔で私を個室に案内した。
そして10分も経たないうちに――目の前にはずらりと並ぶ、美男たちが現れた。
陽気な大学生、日焼けしたスポーツマン、金髪碧眼の外国人モデル、高嶺の花のような紳士......まさに種類豊富。
男たちに囲まれ、鍛えられた腹筋が手の届くところにあるという贅沢な時間。こんな瞬間に、他のことを考える余地なんてあるわけがない!
どれくらいの時間が過ぎただろうか?
まるで皇帝のような待遇に浸っていると、突然、電話が鳴った。
「社長、そろそろテープカットの時間です」
時計を見ると、いつの間にかそんな時間に。
名残惜しさを感じつつも、私はナイトクラブを後にした。車に戻ると、秘書が私の首をじっと見つめていた。「社長、どこかのイケメンにキスマークを付けられましたね」
「スカーフで隠しておきましょう。記者が写真を撮りますから」
私は無言でスカーフを受け取り、軽く首に巻いた。
車が孤児院に到着した。
私はテープカットを終え、敷地内をゆっくりと歩き始めた。
周囲を見回しながら、胸が少しだけ痛む。そう、私は孤児院で育った孤児だった。
だからこそ、ここで生活することがどれだけ大変か、身に染みて理解している。
物資は限られており、子どもたちは少ない資源を奪い合う。その結果、多くの子どもたちは偏った性格になりがちだった。
偏執的な性格。
自然と頭に浮かんだのは、颯真の姿だった。もし私があの物語に入らなければ、彼は私と一緒に飛び降りることもなく、死ぬこともなかったのでは?
私に出会ったことを、彼は後悔しているだろうか?
きっと、後悔しているだろう。
いや、彼の性格を考えれば、憎んでいるに違いない。
それでもいい。憎しみの方が、愛よりも長続きするものだから。
そう自分に言い聞かせながら、私は大きなため息をついた。胸の奥で、鈍い刃物が心臓をこすりつけるような感覚に襲われた。
「もういい......私は元の世界に戻ったんだから。彼のことを考えるのはやめよう」
そんなことを思っていると、不意に耳元で声がした。
「お前、誰だ?」
声に反応して顔を上げると、そこには少年が立っていた。
少年と目が合った瞬間、私の血液がすべて凍りついたかのように感じた。
颯真!?
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