姉からの100円、俺は死を選んだ第3話
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頭の中で花火が炸裂したかのように、思考が真っ白になった。
「誰だって?鳴海涼音?」
「はい。涼音さんからご家族であることの証明が提出され、あなたの診断書は偽造されたものだとの報告を受けました。現在、サイト側で事実確認を行っており、確認が取れるまで集まった寄付金は引き出しできません」
信じられない言葉に、俺は氷水に突き落とされたような絶望を覚えた。
「俺の診断書は病院で出された本物です!偽造なんて絶対にあり得ない!あいつは俺を憎んでるんだ。俺に死んでほしいと思ってるくらいで……!」
「鳴海さん、どうか落ち着いてください」
オペレーターは俺の言葉を遮った。
「現在、事実確認を進めております。本物の診断書であると確認が取れ次第、すぐにあなたの口座へ振り込まれますのでご安心ください」
怒りで全身が震えていたが、オペレーターにこれ以上弁解しても無意味なことは分かっていた。
そのため、通話を切った直後、俺はすぐさま姉に電話をかけた。
いつの間にか、ブロックは解除されていた。
電話が繋がった瞬間、俺は声を荒げた。
「涼音!どうして募金サイトに俺の診断書が偽造だなんて通報したんだ!お前は自分が何を……」
「偽造じゃないとでも言うの?」
姉はどこか他人事のように俺の言葉を遮った。その声には、うっすらと嘲笑さえ混じっていた。
「湊、あなたが意地っ張りで自分から家に帰れないのは分かってるわ。だからこんな自作自演で、私から先に頭を下げさせようとしてるんでしょ?
こうしましょう。大人しく家に帰ってきて謝るなら、昔のことはなかったことにしてあげるわ」
その言葉を聞いた瞬間、俺の心はドスンと音を立てて、底なしの地獄へと突き落とされた。
彼女の目には、俺がそこまで卑劣な人間に映っているというのか?
スマホを固く握りしめたまま、俺はあまりのショックに言葉を見失ってしまった。
その時、電話の向こうから拓海の声が聞こえてきた。
「涼音さん、湊さんからの電話?もう家に帰らせてあげなよ。実は3年前のこと、僕はもうすっかり気にしてないんだから」
姉の声がスッと低くなる。「拓海が優しい子なのは分かってるわ。でもね、湊には自分がどこで間違えたのか、しっかり思い知らせる必要があるの。湊は私の弟よ。こんな腐った性根、絶対に許すわけにはいかない!」
拓海に向けた言葉のようでありながら、それが俺に向けられた警告であることは火を見るより明らかだった。
俺は思わず冷笑を漏らし、静かに口を開いた。
「涼音。あの時のことに俺の非は一切ない。あいつが俺を陥れたんだ。
俺は偽造なんてしていない。診断書はすべて病院で出された正真正銘の本物だ。
俺は絶対に謝らない。たとえこのまま死んだとしても、自分がやっていない罪を認めることなんて絶対にない!」
「あなたって子は――」
彼女が怒り任せに何かを言いかけた瞬間、俺はそのまま通話を切った。
すぐに折り返しの着信があったが、完全に無視した。
激しく感情を波立たせたせいで、胸が激しく上下し、肺が引きつるようにズキズキと痛んだ。
しばらくすると、姉からメッセージが届いた。
【湊、あなたには心の底から失望したわ!】
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