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みんな、さようなら

言語日本語
試し読み第1〜3話(当サイト)
掲載日
読み方横書き・縦書きを切り替え可

『みんな、さようなら』は日本語の小説です。当サイトで第1〜3話を試し読みできます。

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冒頭試し読み第1話より・約475字

恋人の田川雅人(たがわ まさと)と、海辺で一緒に花火を見に行けると思っていた――

けれど彼は、朝倉奈美(あさくら なみ)とその子どもを連れてきた。

「奈美は子ども連れで大変なんだ。少し気をつかってあげて。

道にも不慣れだし、荷物も多いから、俺が先にホテルまで送ってくる」

雅人はまるで取るに足らないことでも説明するように、あっさりと言った。

こんな優しさの前では、怒る私のほうが理不尽に見えてしまう。

彼は二人を車に乗せ、子どもには自らシートベルトを締めてやった。

そして私に向かって、穏やかに笑いながら言った。

「すぐ戻るから。余計なこと考えるなよ」

三人は、まるで家族のように去っていった。私は道端に立ち尽くし、ただ見送った。

夜の気配が降りて、海風が肌を刺すほど冷たい。

私はまだ待っていた――スマホ画面に奈美の動画投稿が流れてくる、その瞬間まで。

雅人は奈美の娘を腕に抱き、海辺で花火を見上げている。

それは本来、私が自分の誕生日のために用意していたものだった。

コメント欄はこうだ。

【ほんとお似合い。幸せそうな三人家族】

誰かがどうして私を迎えに行かないと雅人に尋ねた。

※作品紹介ではなく、第1話の書き出しをそのまま掲載しています。第1話の続きを読む

目次試し読み3話

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