揺れる馬の背中と背徳の蜜第2話
この話は約2181字。当サイトで読める2話の試し読みのうち、最後の話です。続きの第3話からは公式アプリで読めます。
「ブルルルッ!」
赤茶色の大きな馬が再び鼻を鳴らし、落ち着きなくその場で足踏みをした。
「きゃっ!健さん、支えて!」
萌の甲高い悲鳴が、俺を現実に引き戻した。
そうだ。極上の獲物は今、目の前で身をすくませている。行動を起こさない手はない。
「大丈夫だ。俺が手綱を引いてるから。ほら、少し歩かせてみよう」
俺は馬の側面につき、手綱を引きながらゆっくりと馬道を歩き始めた。馬は外の空気に興奮したのか、蹄で地面を蹴り、小刻みに上下に揺れながら小走りを始める。
「ああっ……!健さん、怖い!」
「怖がらないで。俺が教えてあげる」
俺は手綱を握ったまま、左足を後ろのあぶみに掛け、力強く地面を蹴った。身を翻し、萌の後ろの鞍へと滑り込む。
二人乗りの鞍とはいえ、親子用のためサイズは小さい。俺が座った瞬間、二人の体は隙間なく密着した。
萌の体温と、甘く熟れた果実のような香水が、夜の冷たい空気と混ざり合って俺の鼻腔をくすぐる。
何より、彼女の豊かな丸みが、俺の下腹部にぴったりと押し付けられていた。薄いスカートの生地越しに伝わってくる、驚くほどの熱と弾力。
俺は息を呑んだ。
萌は事態が飲み込めていないのか、体を強張らせている。俺の胸に背中を預けることもできず、かといってどうすればいいのか分からない様子だ。
「萌、手綱を握って。俺が教えるから」
俺は両腕で萌の華奢な体を包み込むようにし、彼女の手の上に自分の手を重ねて手綱を握らせた。そして、そのままグッと手綱を下に引く。
それを合図と受け取ったのか、馬は嬉しそうにいななき、速度を上げて走り出した。
「萌、どうだ?スリルがあるだろう?」
風が耳元で唸る中、俺は萌のうなじに顔を近づけ、大きな声で言った。
「うん!健さんが……健さんがいてくれるから、あんまり怖くない。馬に乗るの、すっごくドキドキする!」
萌は前方の景色と、初めて馬に乗るという新鮮な体験に夢中になっている。二人の密着した下半身が、馬の上下運動に合わせて絶え間なく擦れ合っていることなど、全く気付いていないようだ。
ずっと手に入れたかった女を腕の中に抱き込み、馬が跳ねるたびに、彼女の豊かな双丘が俺の熱を帯びた中心を打ち据えてくる。
前後の激しい摩擦。俺の下腹部で燻る熱の塊は、抗いがたい本能に従って、ゆっくりと、しかし確実に硬度を増していった。
萌も、背後から押し付けられる異様な硬さと熱に気付いたのだろう。彼女の耳たぶが、目に見えるほど急速に赤く染まっていく。
強張っていた彼女の体が、ふっと力を抜き、俺の胸へと柔らかく寄りかかってきた。
彼女の呼吸が明らかに荒くなっている。だが、不快感を示すような素振りは一切ない。俺から離れようとする気配もなかった。
いける。この若く美しい人妻の体は、見た目以上に敏感で、快感に素直だ。
さらに馬場を半周した頃、萌が身じろぎを始めた。モゾモゾと腰を動かし、俺の昂ぶりにさらなる刺激を与えてくる。
「健さん……なんか、スカートの裾が下敷きになっちゃってて、気持ち悪い……」
「ああ、少し腰を浮かせて」
萌の返事を待たずに、俺は両手で彼女の柔らかく弾むヒップを下から持ち上げた。そして、鞍と素肌の間に挟まっていた短いスカートの生地を引き抜く。
「これでどうだ?」
俺の吐息は、すでに熱を帯びて荒くなっていた。片腕で萌の細い腰をしっかりと抱き寄せる。
「うん……でも、なんか、硬いものが当たってて……」
萌の声は、かすれるように低くなっていた。
その言葉の響きには、明らかに先ほどまでの無邪気さとは違う、甘美な誘惑が漂っている。
彼女は結婚しているのだ。背後から押し付けられている「硬いもの」の正体を知らないはずがない。
もし本当に嫌なら、「馬から降ろして」と要求するはずだ。それなのに、あえてその存在を口にする意味は何か。
俺の心臓が激しく跳ねた。これは、彼女からの暗黙のサインだ。
「分かったよ」
もはや、俺の頭の中から理性や遠慮といったものは完全に吹き飛んでいた。
片腕で萌の腰を強く抱き寄せたまま、もう一方の手を彼女の白く滑らかな太ももへと滑らせる。
同時に、俺は顔を傾け、萌の赤い唇を塞いだ。
舌先で固く閉ざされた歯列をこじ開け、女の甘い香りがする舌を絡めとる。優しく、しかし執拗に吸い上げながら、太ももを撫でていた手を彼女の腰の後ろへと滑り込ませた。
極小のTバックの縁に指を掛け、そのままゆっくりと内側へ。秘められた柔らかな谷間へ、二本の指をねっとりと這わせる。
腕の中には、熱く柔らかい女の体。俺の下半身の昂ぶりは、限界まで熱を帯びて膨張していた。
萌も、俺の体の明確な変化を感じ取っている。長い口づけの後、二人の唇が離れると、萌は荒い息を吐きながら、俺の胸元に熱い顔を埋め、すりすりと猫のように擦り付けた。
「あっ……健さん……だめ……」
口では拒否の言葉を紡ぎながらも、俺の手首を掴む彼女の指先には、欠片ほどの力も入っていない。
萌の体は、まるで骨を抜かれたようにドロドロに溶け、呼吸は乱れきっていた。頭を大きく後ろに反らせ、薄紅色の舌を覗かせて、濡れた唇を舐める。
完全に仕上がった。俺は萌の腰を両手で掴むと、力任せに彼女の体を持ち上げた。空中で反転させ、自分と向かい合わせになるように鞍の上に座らせる。
そして、熱を帯びた彼女の柔らかな中心を指先で愛でながら、わずかな布地の縁へと指を這わせていく……
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