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妊娠中の私に酒を強いた夫、もう二度と愛さない第2話

この話は約737字。当サイトでは第1〜3話を試し読みできます。

「わかった、わかった。しつこいな」

私は顔を上げて翔吾を見た。

すると、彼は私の話なんてまったく聞いていなかったようで、ただ適当に相づちを打っているだけだった。

手元のスマホで、ものすごいスピードで誰かにメッセージを返していて、その口元には笑みが浮かんでいる。

翔吾はタオルで髪を雑に拭くと、そのままドアの方へ歩いて行った。

「結婚記念日のプレゼントは、適当に選んでおいて。決まったら連絡してくれればいいから」

そう言うと、彼は私をちらっと見て、眉をひそめた。

「金は渡してるだろ。化粧でもして顔を綺麗にしておけよ。なんでそんなに老けてるんだ?お前のその顔、見てるだけでうんざりする。これじゃ仕事の付き合いに連れていけないだろ?」

バンッという音を立てて、翔吾はドアを閉めて出て行った。

テーブルの上には、私が綺麗に並べたバラの花があって、その真ん中に、妊娠の検査結果が置いてあった。彼が少しでも周りを見てくれていたら、気づいてくれるはずなのに。

最近、よく眠れないし、食欲もなかったから、体もむくんでいた。

病院で診てもらったら、妊娠していることが分かった。

ずっと待ち望んでいた赤ちゃんだったから、自らおしゃれの頻度を抑えて、あとは医者の言う通りに過ごした。

つい昨日までは、翔吾に、「あなたもうすぐで父親になるんだよ」って、伝えるのを心待ちにしていたのに。

結婚して3年。私たちの間に、やっと新しい命が来てくれたんだって。

ずっとほしかった赤ちゃんで、この子が翔吾の心をつなぎ止めてくれるって、そう信じていた。

しかし今思えば、こんな家庭で生まれるなんて、この子にとってあまりにも残酷なことだ。

この結婚生活には、もう期待はなかった。

でも、この子のことだけは、翔吾とちゃんと話し合う必要があると思った。

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