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魂が入れ替わった私は、ダメ夫の体で仕返し第1話

この話は約2264字。当サイトでは第1〜3話を試し読みできます。

ある多重衝突事故で、私・森上新菜(もりがみ にいな)と夫・早志寛一(はやし かんいち)の人生は、根本から交換してしまった――

目を覚ますと、私たちの体が入れ替わっている!

今、彼は産後ケアセンターのベッドで、胸元に母乳がにじんだ大きなシミが二つできて、顔色を青ざめさせて私を睨みつけている。

「新菜っ!!元の体に戻してくれ、今すぐに!!」

私は、彼の硬く締まった筋肉の体を軽く揺すり、ニヤリと笑みを浮かべた。

そして、寛一の目の前で、彼が持ち歩いていたスマホを手に取り、彼の初恋の相手・星屋素江(ほしや もとえ)に電話をかけた。

電話がつながると、私は気だるげに口を開いた。

「ねえ、素江、新菜は出産したばかりで体がまだ回復してないんだ。前から籍が欲しいって言ってただろ?彼女の世話を完璧にやり遂げたら、そん時は認めてやってもいいぜ」

* * *

ある多重衝突事故で、私・森上新菜(もりがみ にいな)と夫・早志寛一(はやし かんいち)の人生は、根本から交換してしまった――

目を覚ますと、私たちの体が入れ替わっている!

今、彼は産後ケアセンターのベッドで、胸元に母乳がにじんだ大きなシミが二つできて、顔色を青ざめさせて私を睨みつけている。

「新菜っ!!元の体に戻してくれ、今すぐに!!」

私は、彼の硬く締まった筋肉の体を軽く揺すり、ニヤリと笑みを浮かべた。

そして、寛一の目の前で、彼が持ち歩いていたスマホを手に取り、彼の初恋の相手・星屋素江(ほしや もとえ)に電話をかけた。

電話がつながると、私は気だるげに口を開いた。

「ねえ、素江、新菜は出産したばかりで体がまだ回復してないんだ。前から籍が欲しいって言ってただろ?彼女の世話を完璧にやり遂げたら、そん時は認めてやってもいいぜ」

電話の向こうで、素江は一瞬沈黙したかと思うと、歓喜の叫びを上げた。

「本当!?寛一!やっと分かってくれたのっ!!?

今すぐ行くから!新菜さんをきっと気持ちよくお世話して見せるわ~」

電話を切り、私はさっさとスマホをソファに放り投げた。

振り返って、ベッドの上で顔を歪めている「産婦」を見やる。

寛一は、私の物であるはずの青白く弱々しい顔で、悔しさに歯を食いしばっている。

「新菜……頭がおかしくなったのか?

素江に俺の世話をさせる?一体誰を辱めたいんだ――!?

言っておくが、素江が少しでも屈辱を感じたら、元に戻った後、ただじゃ置かないからな!」

私は足を組み、彼がいつもやっている様子を真似て、たばこに火をつけた。

一口吸っただけで、むせて咳き込み続けた。

寛一はそれを見て、心を痛めた――私ではなく、彼自身の体が心配なのだ。

「やめろ!肺に悪いだろ!」

私は笑って、煙の輪を吐きながら。

「あら、心配?昔、私があなたの前で血を吐くまで咳き込んでた時、どうして気にならなかったんだ?」

寛一は言葉に詰まり、目が泳いだ。

「あの時は会社のストレスが……わざとじゃなかったんだ。

頼むからもうやめてくれよ……こっちはもう、死にそうな痛みなんだぁあ!!」

彼は胸を指さした。妊娠のせいで石のように硬く張っている。

涙が彼の目尻ににじんでいる。

「看護師を呼んで、詰まりを取ってもらってくれ……ほんーとに耐えられない」

あの高飛車だった社長が、今やこんなことですすり泣いている。

私は歩み寄り、上から見下ろすように彼を見た。

「看護師さんたちは手いっぱいなの。だから、素江をお呼びしたわけ。

あなたの最愛の人なんだから、彼女が『嫁としての価値』を証明する、これ以上ない機会じゃない。そんなの、見逃すなんてあり得ないわ」

寛一が罵ろうとした時、ドアベルが鳴った。

素江はあっという間に到着した。しかもフルメイクに、濃厚な香水までまとって。

入ると、彼女はすぐさま私の胸に飛び込んできた。

「寛一!会いたかった!」

私は吐き気をこらえ、彼女を押しのけず、むしろその腰に手を回した。

「俺もだよ、素江」

寛一がベッドの上でこの光景を睨みつけ、目玉が飛び出そうになっている。

素江は甘えた声で私の胸にすり寄ると、ようやくベッドの上の「新菜」を嫌そうに見た。

「あらあら、新菜さん、顔色がひどいわね」

私はぽんと素江の肩を叩いた。

「乳腺が詰まって、苦しんでるんだ。

さっき『証明する』って言ったよね?ほら、新菜の詰まりを取ってあげて」

素江の笑顔が一瞬固まった。

「え?そんな汚れ仕事……看護師がいるんじゃないの?」

私は寛一が怒る前の表情を真似た。

「何だ?嫌か?

今さっき誰が『証明する』って言った?こんな小さなこともできずに、早志家に入れると思う?」

素江はびっくりして、慌てて手を振った。

「嫌なんかじゃない!やる!やるわ!

寛一のためなら、何だってする!」

彼女は10センチのハイヒールを鳴らし、カツカツとベッドまで歩いた。

嫌な気持ちに満ちた寛一の顔を見て、素江の目に一瞬、悪意が走った――

この女を片付けて、寛一に気に入られさえすれば、早志夫人の座は自分のものだ。

「新菜さん、ちょっと我慢してね~~私、力が強いから」

寛一は恐怖に駆られ後退りたい衝動にかられたが、次の瞬間、帝王切開の傷跡が鋭い痛みを放ち、彼はその場に釘付けにされた。

「あっちへ行け!触るなっ――!!」

彼は私の声で叫んだが、それは無力に響いた。

素江は冷笑すると、私の方を見て、「ね、見てて」と言わんばかりの目配せをした。

私がうなずくのを確認すると、彼女は思い切り、その胸を押しつぶした。

「ぎゃあああ──!」

耳をつん裂くような悲鳴が、産後ケアセンターに響き渡った。

寛一は痛みで全身を痙攣させ、冷や汗が一瞬で枕を濡らした。

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