結婚5年、夫が私の初夜を競売にかけた第1話
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結婚して5年。夫の周防雲人(すおう ゆくと)に不意に触れてしまうたび、彼はまるで汚物に触れたかのように顔をしかめ、私を消毒液に膝をつかせ、「女としての常識」をしつけた。
だがある時、彼の鎖骨に赤いキスマークがあるのを見つけ、つい触れてしまった。
彼は激怒してドアをバタンと閉めていったのに、なぜか今回は罰を与えなかった。
その時、私は甘くも、彼が少しずつ私の接触を受け入れ始めたのだと信じていた。
だが翌日、私の「初夜」が都内のセレブが集うオークションにかけられることが決まった。
雲人の友人たちは下品な笑みを浮かべ、いくらで落札するか話し合っている。
一方、雲人は冷たく手を洗いながら吐き捨てた。「涼子がキスした場所を触りやがって!何様のつもりだ。見てるだけで虫唾が走る」
* * *
結婚して5年。夫の周防雲人(すおう ゆくと)に不意に触れてしまうたび、彼はまるで汚物に触れたかのように顔をしかめ、私を消毒液に膝をつかせ、「女としての常識」をしつけた。
だがある時、彼の鎖骨に赤いキスマークがあるのを見つけ、つい触れてしまった。
彼は激怒してドアをバタンと閉めていったのに、なぜか今回は罰を与えなかった。
その時、私は甘くも、彼が少しずつ私の接触を受け入れ始めたのだと信じていた。
だが翌日、私の「初夜」が都内のセレブが集うオークションにかけられることが決まった。
雲人の友人たちは下品な笑みを浮かべ、いくらで落札するか話し合っている。
一方、雲人は冷たく手を洗いながら吐き捨てた。「涼子がキスした場所を触りやがって!何様のつもりだ。見てるだけで虫唾が走る」
「涼子さんが旅行から帰ってきたばかりなのに、このキスを雲人さんはどれだけ待ち焦がれてたか……あの星奈(せな)って、図々しくも手で触るなんて、お仕置きが必要だよな」
雲人は鼻で笑い、吐き捨てるように言った。「お仕置きだと?5年も放置されてんだ、金持ちに初夜を買ってもらえるなんて、あいつは泣いて喜ぶさ。あいつな……俺に触られたくてたまらないんだよ。欲情してるの丸わかりで、気持ち悪かったんだ!」
すると、周囲から爆笑が湧き起こった。
「涼子さんはあいつの臭いだけで吐き気がするらしいからな。雲人さんが接触するたびに消毒しなきゃいけないのもそのせいだ。あの女は、本当に病原菌を感染していると思い込んだらしいぜ。ゲハハ!」
「ここで星奈さんも女人としての本懐、果たせることよ。きっと大喜びだろうぜ!」
嘲笑が渦巻く中、私の体は一瞬で氷ついた。
胸が締め付けられて、目の前がくらくらする。
雲人に触れるたび、彼はまるで化け物に触れたかのように飛び退いた。
私は自分が病原菌を持っていると思い込み、毎晩消毒液に浸かって体を洗った。
5年間もすれば、私の皮膚はぼろぼろになり、風が吹くだけで発疹が出るほど過敏になった。
雲人は寝室のダブルベッドを撤去し、代わりに二つのシングルベッドを離して並べた。私からの感染を極端に恐れていた。
私が幾度も激しく問い詰めたあげく、彼は一枚の診断書を突きつけた。「俺は潔癖症だ。これからは指一本触れるな」
これらすべてが、瀬川涼子(せがわ りょうこ)という女が言った「気持ち悪い」「アレルギーが出る」という、あまりにも身勝手ででたらめな理由のためだったのだ。
私と雲人は家族ぐるみの付き合いで、幼少期から婚約が決まっていた。
大人になり、自由恋愛が当たり前になった頃、その約束は立ち消えたかのように見えたが、雲人の祖母はかつ古い考えの持ち主だったため、病床で「約束通り結婚しなさい」と頑として譲らなかった。
その周防おばあ様は雲人の心に涼子がいることも、私に彼氏がいたことも知っていても、婚約を強行した。
戸惑っていた私に、周防おばあ様は保証をしてくれた。「本当は二人に幸せになってほしい。もし、雲人が裏切ったら、私が彼の署名済みの離婚届を持って会いに行くよ。星奈ちゃんを自由にしてあげるから」
しかし、新婚初夜から私は部屋の外に締め出された。
彼が私を受け入れるには時間が必要なのだと思い、辛抱強く待ち、彼の「潔癖症」に振り回されてきた。
しかしその待ち時間は、なんと5年にも及んだのだった。
5年間、私は自分を卑下し、その果てに待っていたのが、この真実だった……
私は震える指で周防おばあ様に電話をかけた。「二日後、都心のオークション会場で、雲人が私を裏切った証拠が明らかになります。おばあ様、私を解放してください」
……
今日の帰りは遅かったが、雲人は珍しく冷たくなかった。むしろ、いつもと違う熱を感じた。
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