妻の浮気第2話
この話は約2514字。当サイトで読める2話の試し読みのうち、最後の話です。続きの第3話からは公式アプリで読めます。
「部屋に誰かいるのか?」
俺の目がピクリと動いた。
里奈は冷たい目で俺を見つめる。「秀俊、その目つき何よ。私が男を家に連れ込んだって疑ってるの?」
「そんな意味じゃない。でもさっき、男のくしゃみが聞こえたんだ……」
「それが本音でしょ!」
里奈が突然興奮して叫ぶ。「私には分かるのよ!帰ってきてからずっと私を疑ってるでしょ!」
「じゃなきゃ、寝室を隅々まで調べたりしないはずだもん!」
「自分で見てみなさいよ。他に探してない場所がある?どこに人を隠せるっていうの?」
「クローゼット?ベッドの下?それともカーテンの後ろ?」
「ほら、私が探してあげる!」
里奈はベッドから降りると、クローゼットを開け、カーテンを引っ張りながら、赤くなった目で俺を見つめた。
「いる?いるのか!」
里奈が俺と一緒になってから初めて泣いた。俺はどうしていいか分からなくなった。
さらに、本当に誰も見つからなかったことで、俺の心はますます弱気になった。
「里奈、俺は……」
俺は里奈を見つめながら、申し訳なさで顔がいっぱいになった。
「やめないでよ。もっと探してみれば?窓を開けてみる?」
里奈は冷たく笑いながら、冷ややかにそう言った。
俺は急いで謝った。「里奈、俺が悪かったよ。余計なことを考えるべきじゃなかった。さっきは多分、幻聴だったんだ」
里奈は目を見開いたまま、じっと俺を見つめた。
見つめているうちに、彼女は泣き出してしまった。
「秀俊、あんたと結婚してから、何かあなたを裏切るようなことをした?浮気を疑うなんて、あんたは男じゃないわ!」
里奈が涙に濡れた顔で泣いているのを見て、俺は心に残っていた疑念を押し込め、彼女をなだめることにした。
だが、今回は里奈が本気で怒っていた。彼女は俺に布団を投げつけると、ドアをバタンと閉めてしまった。
俺は布団を抱えて苦笑した。疑った俺が悪いんだから、仕方がない。
翌朝、目を覚ますと、里奈はすでに出勤していた。
テーブルの上にメモが貼られていた。「ご飯はテーブルに置いてある、自分で食べて」
俺は思わず笑みを浮かべた。
里奈はやっぱり俺のことを愛しているんだ。
同時、俺は心の中の抱くべきでない思いを必死で押し込めた。
里奈が絶対に俺を裏切るわけがない。これ以上疑ってはいけない!
里奈が作ってくれた朝食を食べ終わると、俺もジムに仕事へ向かった。
ジムに着いて更衣室で着替えていると、隣のロッカー室から二人の男の会話が聞こえてきた。
彼らが話しているのは英語で、俺にも大体聞き取れた。
彼らはうちのジムに新しく来た黒人のパーソナルトレーナーで、女性客から大人気だ。俺が知るだけでも、十人以上の女が彼らと一緒にホテルに行っている。
最初は彼らの話を気にしていなかったが、その中の一人が少し自慢げに話し始めた言葉に、俺は立ち尽くした。
「マーク、その女、本当にお前が言うほどエロいのか?」
「もちろんさ。あの女はマジでヤバい!結婚記念日に俺を家に呼びやがったんだけど、危うく旦那に見つかるところだったよ」
「ハハハ、お前も気をつけろよ。刺されるなよ!」
「ケッ!俺は窓の外にぶら下がってて、あいつは全然気づかなかったぜ。どうなったと思う?そいつは女にソファで寝かされて、俺は寝室でそいつの嫁を朝までヤリまくってたんだよ!」
「ハハハ!マーク、お前は本当に遊び上手だな!」
俺の目は虚ろになり、拳をぎゅっと握りしめた。
そいつが言った状況、どうして昨日の俺と全く同じなんだ?!
まさか昨日、俺の家に本当に誰かがいたのか?!しかも黒人だなんて!
俺は鼻息を荒げ、隣のロッカー室にいるそいつを問い詰めに行こうとした。
その時、マークが再び口を開いた。「ケビン、今夜一緒に遊びに行かないか?」
「いいぜ!」ケビンは即答した。
俺の目がピクリと跳ねた。
いいぞ!お前たち、やってくれるな!
俺は衝動をぐっとこらえた。お前ら今夜は二人がかりで女と遊ぶつもりなんだな?だったら現場を抑えてやる!
二人が着替え終えて出ていくのを待ってから、俺はロッカー室のドアを開け、暗い顔で後を追った。
一日中、全然集中できず、黒人トレーナーのマークに視線を張り付けていた。
マークが女性客にパーソナルトレーニングをしている時、明らかにボディタッチをしていた。手がヨガウェアの中に入りそうだったが、それでも女たちは彼の周りに集まりたがっていた!
俺はジムでずっとマークを見張り続け、夜の8時になってようやくケビンと一緒にジムを出て行った。
俺も急いで後を追い、マリオットホテルまで付いて行った。
俺は眉をひそめた。どうして家じゃなくてここなんだ?
だが、考える間もなく、マークとケビンはエレベーターに乗り込んでしまった。俺も乗ろうとしたその時、警備員に止められた。
「申し訳ありませんが、お客様、先にチェックインをお済ませください」
俺は少し冷たい表情で聞いた。「さっきの黒人二人はどうして入れたんだ?」
警備員は淡々と答えた。「ご予約済みですので」
俺は顔を曇らせ、さらに聞いた。「彼ら、どの階に行ったんだ?」
「申し訳ありませんが、お客様のプライバシーはお答えできません」
警備員は冷たい目で俺を見て言った。「当ホテルをご利用にならない場合はお引き取りください」
この差別的な態度を取る警備員を見て、俺は殴りつけたい気持ちを必死で抑えた。
だが耐えた。殴ったところで何になる?結局、マークたちがどの階のどの部屋にいるか分からないままだ。結局、マークたちがどの階のどの部屋にいるか分からないままだ。
私は顔を真っ黒にして車に戻り、一本のたばこを吸いながら次々と吸っていた。
まさか、ここで奴らが出てくるのを待つしかないのか?
俺は力強くハンドルを叩き、スマホを取り出して里奈に電話をかけた。
だが、応答はない!
俺の心は一気に奈落の底へ沈んだ。
一回、二回、三回……
何回電話をかけたか覚えていない。諦めかけたその時、里奈の声が突然聞こえてきた。
「ど、ど……どうしたの……」
里奈の声は途切れ途切れで、その合間に「プシュプシュ」という音が混ざっていた。
俺の顔はたちまち真っ黒になった。
俺の頭に即座に浮かんだ光景は、里奈がマークたちと戯れながら、俺の電話に応えている様子だった!
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