夜の悦楽第3話
この話は約1608字。当サイトで読める3話の試し読みのうち、最後の話です。続きの第4話からは公式アプリで読めます。
「私、大丈夫よ。ちょっと寝ていただけ......」
言葉が終わる前に、深川に唇を塞がれた。晴子は必死に声を出さないようにした。携帯から澄人の声が聞こえる中、晴子は体中を数千匹の蟻に噛まれているような苦痛を感じた。
「もう少し休んでいていいよ。後で呼びに行くから」
晴子は反射的に何か言おうとしたが、深川に隙を突かれた。唇と歯が重なり合う中、晴子はかつてない恥辱感を味わった。深川の挑発に体が反応してしまうことが、そして深川に対する本能的な体の反応が、何より憎らしかった。
深川が遊ぶように手を止めると、晴子はやっと「はい」と携帯に向かって言えた。何か言い足そうとしたが、再び深川に口を封じられた。
下半身に冷気を感じ、晴子は目を見開いて必死に体をよじった。深川の目は熱く赤く染まっていた。
「晴子?」電話の向こうで澄人は眉をひそめ、直感的に何かおかしいと感じた。「もしかして......」
深川は片手を使って、すぐさま電話を切った。
晴子は自分の上に乗っかっている男を見つめ、タイミングを見計らって深川の耳たぶに噛みついた。これが深川の弱点だった。案の定、深川は頭を上げ、耳を押さえて体を震わせ、真っ赤な目で晴子を睨みつけた。
「彼もお前を夢夜と呼んでいるのか?」深川の手に力が入り、晴子の骨を砕きそうだった。
「深川さん、私たちの関係はもう終わったわ!3年前に終わったのよ!」
晴子は恐怖を抑えながら、歯を食いしばって叫んだ。その大きく丸いアーモンド型の瞳は、涙で濡れた葡萄のように、人の心を揺さぶった。深川が最も抗えないのは、晴子のこの表情だった。哀れみを誘うと同時に、どこか強情さを秘めている。
深川はその整った小さな顔を両手で包み、涙を拭った。「夢夜、お前は本当に天真爛漫だな」深い瞳に怒りの色が混じった。「3年前のことを、俺が許すと思ったのか?」
「晴子?」
ドアの外から澄人の声が聞こえ、晴子の体が震えた。
深川は振り返り、瞬時に目つきが鋭くなり、ドアを見つめた。
晴子は慌てふためいた。澄人がドアを開けて入ってくるのも怖かったが、深川が意図的にドアを開けるのも恐ろしかった。この休憩室は小さすぎて隠れる場所もない。もし澄人に、自分がこんな状態で深川と一緒にいるところを見られたら、すべてが終わってしまう。
「どうしたの?澄人さん?」
晴子は目覚めたばかりのふりをして声を上げたが、目はドアノブを固く見つめていた。
深川は悠々と立ち上がり、晴子の隣に座った。彼女の慌てふためいた様子を見て、口元に遊び心のある笑みを浮かべた。「どうした?彼に不貞を見られるのが怖いのか?」
晴子は深川を睨みつけたが、心臓は激しく鼓動していた。
耳元で機械的な女性の声が聞こえた。「認証に失敗しました」
晴子の胸のつかえが下りた。
深川は笑いながら彼女にキスをし、片手でソファーから例の帯を手に取った。晴子は下半身に冷たさを感じ、瞬く間にあの屈辱的なものを装着させられた。
「深川さん!」
晴子は奥歯を噛みしめ、深川を押しのけた。
脱がされた下着を見つめ、下半身に感じる締め付けるような冷たさは、どこか見知らぬ感覚でありながら、懐かしくもあった。
彼女は終わったのだ。
「晴子?」澄人の声が再び聞こえた。
深川は長い脚で一歩踏み出し、ドアの後ろに立った。手はすでにドアノブに掛かっていた。
晴子は驚愕し、身なりを整える暇もなく深川の前に立ちはだかり、必死にドアを塞いだ。
二人の距離は極めて近く、晴子は深川の熱い吐息が自分の頬にかかるのを感じた。その息遣いはますます荒くなっていった。
彼女は眉をひそめ、彼は顔を近づけた。
低く魅惑的な声が響いた。
「夢夜、こんなにスリリングな遊びが好きだったとは」
深川は指で彼女の髪をかき分け、一筋の髪を持ち上げた。その目つきは朦朧として、どこか色気を帯びていた。
晴子は瞬時にその言葉の意味を理解し、両手で彼の胸を押した。
しかし、その熱さに驚いてしまった。
縦書き表示中:本文は右から左へスクロールします(← → キーでも移動できます)
第4話は公式アプリで
当サイトでの試し読みはここまでです。アプリをインストールし、下のアプリ用コードを入力すると、この作品の第4話からそのまま読み進められます。
R80330- 下のボタンから公式アプリをインストールします(無料)。
- アプリを開き、「コードを入力」にこのコードを入れると、この作品が本棚に入ります。
作品ページへ戻る 当サイトに掲載しているのは試し読みの章だけです。