システムを手に入れたお嬢様が家族全員に復讐する第3話
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真弘はまるで叱られてしょんぼりした犬みたいに急にしおれてしまった。隣で真琴がそっと肩を叩いて、小声で何か言ってる。多分慰めの言葉だろうね。
その様子を横目に見ながら、私はつい思ったんだ。
【真琴兄さん、人を慰めてる場合じゃないよね。環に薬で腎臓悪くされたこと、まだ知らないんだから。真澄は知ってたけど、妊娠中だったから教えなかっただけ。真琴兄さん、本当にかわいそう。父の息子ってだけでこんなに目の敵にされてさ。真澄も環も、結局は自分の子供を出世させるために真琴兄さんを潰そうとしてるんだもん】
【それに、私がC型肝炎に感染してることも、真琴兄さんは知らない。真澄が人を雇って注射なんかするからさ。そんな体で腎臓を提供なんて無理に決まってるじゃん。唯一適合するのは父親の腎臓だけど、あの人最初から寄付する気なんてないし、検査結果だって捏造したんだよ】
【うわー、かわいそう......でも待って、一番かわいそうなのって私じゃない?なんでこんな状況に巻き込まれて腎臓まで取られそうになってるの?私はただ畑仕事がしたいだけなのに、兄たちと命の駆け引きなんてしたくないよ】
そんなことを考えながら、気分転換にボストンロブスターを2尾ペロッと平らげた。
食べ終わって、まだ足りないなーって目を上げたら、一家全員がなんか変な顔でこっち見てる。
あらら、私、食べるの早すぎた?
多分みんな、私が飢えた鬼に取り憑かれたとでも思ってるんだろうね。説教されたくなくて先に謝っといた。
「お母さん、ごめんね、食べ方汚くてさ」
母は困ったような、でも優しい顔で言った。「いいのよ。もっと食べなさい」
そのあと母は真琴と真弘を指差して、こう言ったの。「あなたたち二人で環を2階に連れていってちょうだい」
真琴と真弘、急に団結して環を2階の書斎へ連れて行った。父も一緒に行こうとしたけど、母の鋭い視線で押しとどめられた。
真澄はもう食べる気をなくしたのか、さっさと2階に上がって部屋にこもっちゃった。隣が書斎だから、何か聞こえるんじゃない?
みんながいなくなったら、ロブスターもアワビも全部私のもの!
そのあとお腹いっぱいで自分の部屋に戻って、ぐっすり寝た。
私、生活リズムだけは良いんだよね。早寝早起きが基本だから、次の日の明け方にはもう起きてた。使用人たちもまだ寝てる時間。ちょっと外を散歩してみた。
常盤家の庭、ほんと広いなー。見るたびに感心しちゃう。
でもこんなにいい土地なのに花植えるだけって、もったいなくない?畑にして野菜作ればいいのに。
母に土地を一つもらえないか聞いてみようかなーなんて考えてたら、後ろから温かい声がした。
振り返ると、母が玄関の前で手招きしてる。
私は跳ねるように急いで母の方へ走り出したけど、途中でハッと母の教えを思い出して、少し控えめに歩いた。
「お母さん、おはよう」
その目の下のクマを見て、私は思わず考えた。
【あ、これ、一晩中寝てないな。でも無理ないか。環を妹みたいに思ってたのに、あんなことがあったんだもん。でもお母さん賢いから、すぐ警察呼んだんだよね。聞いた話じゃ、環、刑務所でも誰かを誘惑してたらしいし。さすがだなぁ、「強者は環境に文句を言わない」ってやつだよね】
その時、父が起きてきた。
「理絵、一晩中寝なかったのか。環はどうした?」
母は冷たく父を一瞥して口を開いた。
「繁幸、私は......」
【まさか離婚とか言い出さないよね?絶対ダメだよ。お父さんはほとんど財産を移し終えてるんだし、今離婚なんて愚かすぎる。でもお母さん、こんな状況じゃ我慢も限界だよね。安心して、お母さん。私が養うからさ、セクシー系配信者にだけは絶対しないから】
母が複雑な表情で私を見て、「それは言わなくていい」と言いたげだった。
「どうした?」
父が不安そうに母に聞いた。
「環が故郷に帰りたいと言ったから、送り返したわ。それともう一つ......私、会社に復帰するつもりなの」
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